「新薬を患者様に届けるために、治験コーディネーター(CRC)になりたいと思っています。未経験で治験コーディネーター(CRC)になるには、どうすればよいでしょうか?」という方は多いでしょう。
この記事では、未経験から治験コーディネーター(CRC)になるために必要な資格や経験、学歴、年齢などを詳しく解説します。また、おすすめの資格ランキングや転職活動の実態もご紹介します。
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「新薬を患者様に届けるために、治験コーディネーター(CRC)になりたいと思っています。未経験で治験コーディネーター(CRC)になるには、どうすればよいでしょうか?」という方は多いでしょう。
この記事では、未経験から治験コーディネーター(CRC)になるために必要な資格や経験、学歴、年齢などを詳しく解説します。また、おすすめの資格ランキングや転職活動の実態もご紹介します。
※1 看護師の診療科別の転職しやすさは有利なほうから、がん>血液>循環器・呼吸器・消化器・婦人・腎臓・耳鼻咽喉・脳>救急・ICU>小児>整形・形成>精神・オペ
※2 看護師の施設別の転職しやすさは有利なほうから、大学病院>その他の病院>クリニック>介護施設=訪問看護ステーション。または、急性期>回復期>慢性期>終末期
※3 臨床検査技師の部門別の転職しやすさは有利なほうから 生理機能>検体>病理
※4 臨床検査技師の施設別の転職しやすさは有利なほうから 病院>クリニック>健診センター>検査センター>保健所
※5 理学療法士より作業療法士のほうが有利
CRCの資格(全体)
※日本SMO協会データ2021、JCOG CRC実態調査2018より出典
※SMOのCRC2574人と院内CRC398人の資格の調査データを合算
CRCになった年齢
※120名のCRCばんくのクチコミ・アンケート調査データをもとに作成(調査期間:2015年4月~2024年12月、有効回答数:N=120)。(新卒を除く)
SMOのCRCの資格
※日本SMO協会データ2023より出典
※SMOのCRC2891人/23社の資格の調査データ
※多くの無資格者は新卒で入社している
院内CRCの資格
※JCOG CRC実態調査2018より出典
※院内CRC398人の資格の調査データ
※多くの無資格者の雇用は任期付の非常勤で業務内容はサポートとなっている
CRCの学歴
※120名のCRCばんくのクチコミ・アンケート調査データをもとに作成(調査期間:2015年4月~2024年12月、有効回答数:N=120)。
CRCの転職活動の状況(平均値)
※120名のCRCばんくのクチコミ・アンケート調査データをもとに作成(調査期間:2015年4月~2024年12月、有効回答数:N=120)。
未経験から治験コーディネーター(CRC)になるには
などの方法があります。
看護師や臨床検査技師として働いた経験を活かして、治験コーディネーター(CRC)に転職する人が最も多いです。
いずれの場合でも、治験コーディネーター(CRC)になるまでには6~10年の期間が必要とされます。以下では、それぞれの道のりについて詳しく見てみましょう。
看護師からCRCになる 臨床検査技師からCRCになる 保健師からCRCになる 薬剤師からCRCになる 管理栄養士からCRCになる 臨床工学技士からCRCになる 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士からCRCになる 臨床心理士からCRCになる MRからCRCになる
治験コーディネーター(CRC)は、看護師の資格を持つ方が約3分の1を占めます。つまり、看護師資格を取得して治験コーディネーター(CRC)になる方法は、王道の道のりと言えます。では、以下で詳しく見てみましょう。
看護師になるには、各地にある看護学校や大学の看護科を卒業し、看護師の国家試験に合格する必要があります。所要年数は3~4年です。 看護師資格は毎年5万人前後が受験し、合格率は90%前後と高めです。真面目に勉強すれば合格する確率はかなり高いと言えます。
その後、総合病院やクリニックで数年間臨床経験を積み、20代後半~30代前半の間に治験コーディネーターへと転職するのが一般的です。大学病院や市民病院などの大規模な総合病院の病棟で3年以上の経験があると、治験コーディネーターへ転職しやすくなります。
大学病院のブランド力は健在です!
大学病院で働いていた看護師は、治験コーディネーター(CRC)への転職に有利です。
その理由は、高い専門性がある、病院組織に精通している、ストレス耐性が高くプレッシャーに強い、ハードワークに耐えられる体力がある、コミュニケーション力が優れているなどの、治験コーディネーター(CRC)に必要とされる多くの能力を備えていると採用担当者に評価されるからです。
また、治験を行っている医師から「~さんは治験コーディネーター(CRC)としての経験は少ないようですが、大学病院で何年間勤務していたと聞いていますので信頼しています」などと言われ、仕事を始める前に医師から一定の信頼を得やすくなります。
治験コーディネーターになるための転職活動に必要な期間は平均1か月、必要な時間は平均11時間です。時間の内訳は応募の準備に2時間、応募書類の作成に2時間、面接の準備に2時間、面接に5時間(移動時間も含む)となっています。
応募した会社の平均数は2社、面接を受けた会社の平均数は2社となっています。9割以上の応募者は面接と併せて適性試験を受けています。
看護師は生活習慣病から癌(がん)までの幅広い治験に対応できるため、治験コーディネーターに最も適していると言われています。そのため、治験コーディネーターの合格率は平均より高く、転職活動の期間も短くなっています。
平均的な看護師の転職活動状況
転職活動期間 | 転職活動時間 | 応募社数 | 面接を受けた社数 |
1ヶ月 | 11時間 | 2社 | 2社 |
看護師と同様に、治験コーディネーター(CRC)の3分の1は臨床検査技師です。そのため、臨床検査技師資格を取得して治験コーディネーター(CRC)になる方法も、主な道のりの一つと言えるでしょう。では、以下で詳しく見てみましょう。
臨床検査技師になるには、専門学校や短大、大学を卒業し、臨床検査技師の国家試験に合格する必要があります。所要年数は3~4年です。臨床検査技師資格は毎年4000人前後が受験し、合格率は70%前後と低く、決して楽に取得できる資格ではありません。
その後、病院やクリニック、検査会社などで経験を積み、20代後半~30代前半の間に治験コーディネーター(CRC)へと転職するのが一般的です。病院で生理検査と検体検査の両方の経験があると、治験コーディネーター(CRC)への転職がしやすくなります。
臨床検査技師の場合は社会人経験を積まずに新卒で治験コーディネーター(CRC)になるケースもあります。
治験コーディネーターになるための転職活動に必要な期間は平均1.5か月、必要な時間は平均15時間です。時間の内訳は応募の準備に2時間、応募書類の作成に2時間、面接の準備に3時間、面接に8時間(移動時間も含む)となっています。
応募した会社の平均数は3社、面接を受けた会社の平均数は3社となっています。9割以上の応募者は面接と併せて適性検査を受けています。
臨床検査技師は、検査値の判読経験が豊富な方が多いですが、カルテの判読経験が少ない方や、コミュニケーション能力に自信がない方もいらっしゃいます。そのため、治験コーディネーターの面接の通過率がやや低くなっており、転職活動の期間もやや長くなっています。
平均的な臨床検査技師の転職活動状況
転職活動期間 | 転職活動時間 | 応募社数 | 面接を受けた社数 |
1.5ヶ月 | 15時間 | 3社 | 3社 |
臨床経験がある保健師は治験コーディネーター(CRC)に転職しやすいです。では、以下で詳しく見てみましょう。
保健師になるには、看護大学や医学部看護学科などの4年制大学を卒業し、保健師の国家試験に合格する必要があります。所要年数は4年です。看護師資格を取得した後に保健師学校へ通って資格を取得することもできます。保健師資格は毎約年15000人前後が受験し、合格率は90%前後と高めです。学校できちんと勉強していれば合格する確率は高いと言えます。
その後、病院や行政機関で経験を積み、20代後半~30代前半の間に治験コーディネーター(CRC)へと転職するのが一般的です。病院を退職した後に治験コーディネーター(CRC)へ転職する方が多いです。
治験コーディネーターになるための転職活動に必要な期間は平均1か月、必要な時間は平均10時間です。時間の内訳は応募の準備に2時間、応募書類の作成に2時間、面接の準備に2時間、面接に4時間(移動時間も含む)となっています。
応募した会社の平均数は2社、面接を受けた会社の平均数は1.5社となっています。9割以上の応募者は面接と併せて適性検査を受けています。
幅広い知識と臨床経験を併せ持つ保健師は、治験コーディネーター(CRC)になるための面接を通過できる確率が高いです。そのため、治験コーディネーター(CRC)の合格率は平均より高く、転職活動の期間も短くなっています。
平均的な保健師の転職活動状況
転職活動期間 | 転職活動時間 | 応募社数 | 面接を受けた社数 |
1ヶ月 | 10時間 | 2社 | 1.5社 |
薬剤師は新卒から治験コーディネーター(CRC)になる人も多いです。では、以下で詳しく見てみましょう。
薬剤師になるには、各地にある薬科大学や薬学部のある大学を卒業し、薬剤師の国家試験に合格する必要があります。所要年数は6年です。 薬剤師資格は1万人前後が受験し、合格率は80%前後と高めです。気を抜かずに、しっかりと勉強すれば合格する確率は高いと言えます。
その後、病院や調剤薬局、製薬会社などで経験を積み、20代後半~30代前半の間に治験コーディネーターへと転職するのが一般的です。薬剤師の場合は社会人経験を積まずに新卒で治験コーディネーター(CRC)になるケースも多いです。
薬剤師は治験薬管理者にもなれるため、院内CRCへの転職に有利です!
薬剤師は治験協力者だけでなく、治験薬管理者(IP ADMIN)にもなることができます。GCPでは、治験を行う際には、実施医療機関の長が薬剤師を治験薬管理者として指名し、治験薬を他の診療用の薬と混同しないように、治験薬管理手順書に従って別々に管理することが定められています。
薬剤師は治験協力者(CRC)としてだけでなく、治験薬管理者としても活躍できるため、特に院内CRCとしての需要が高いです。
治験コーディネーターになるための転職活動に必要な期間は平均1か月、必要な時間は平均12時間です。時間の内訳は応募の準備に2時間、応募書類の作成に2時間、面接の準備に3時間、面接に5時間(移動時間も含む)となっています。
応募した会社の平均数は2社、面接を受けた会社の平均数は2社となっています。9割以上の応募者は面接と併せて適性検査を受けています。
平均的な薬剤師の転職活動状況
転職活動期間 | 転職活動時間 | 応募社数 | 面接を受けた社数 |
1ヶ月 | 12時間 | 2社 | 2社 |
看護師や臨床検査技師と比べて難易度は高いですが、管理栄養士から治験コーディネーター(CRC)へ転職することもできます。では、以下で詳しく見てみましょう。
管理栄養士になるには、大学の管理栄養士養成課程で4年間学ぶか、専門学校や短大の栄養士養成課程で学んだ後、実務経験を積んで合計5年以上になることが必要です。
どちらの場合も、管理栄養士の国家試験に合格しなければなりません。管理栄養士資格は毎年約2万人が受験し、合格率は新卒者で90%前後と高いです。学校でしっかり勉強していれば、合格する可能性は高いと言えます。
次に、病院や福祉施設、企業で経験を積みます。病院での臨床経験があってカルテも読めると、治験コーディネーター(CRC)へ転職する際に有利になります。20代後半~30代前半の間に治験コーディネーター(CRC)へと転職するのが一般的です。
治験コーディネーターになるための転職活動に必要な期間は平均2か月、必要な時間は平均18時間です。時間の内訳は応募の準備に2時間、応募書類の作成に2時間、面接の準備に3時間、面接に11時間(移動時間も含む)となっています。
応募した会社の平均数は5社、面接を受けた会社の平均数は3社となっています。9割以上の応募者は面接と併せて適性検査を受けています。
管理栄養士は治験コーディネーター(CRC)への転職難易度が高いため、臨床経験の少ない管理栄養士は治験コーディネーター(CRC)になることをあきらめる方もいます。治験コーディネーター(CRC)の合格率は低く、転職活動の期間も長くなっています。
平均的な管理栄養士の転職活動状況
転職活動期間 | 転職活動時間 | 応募社数 | 面接を受けた社数 |
2ヶ月 | 18時間 | 5社 | 3社 |
臨床工学技士から治験コーディネーター(CRC)に転職することは可能ですが、その数は少ないです。では、以下で詳しく見てみましょう。
臨床工学技士になるには、臨床工学技士の養成校や大学の臨床工学技士養成課程を卒業し、臨床工学技士の国家試験に合格する必要があります。所要年数は3~4年です。臨床検査技師や看護師の方は、1年で臨床工学技士の受験資格を取得できる臨床工学技士専攻課程へ進むこともできます。
臨床工学技士国家資格の受験者数は年々増加傾向にあり、毎年2500人前後が受験し、合格率は80%前後となっています。学校でしっかり勉強していれば合格できる試験と言えます。
その後、病院やクリニックで経験を積み、20代後半~30代前半の間に治験コーディネーター(CRC)へと転職するのが一般的です。臨床工学技士の方は、他の医療資格も所持しているダブルライセンスの方や、一般企業で働いた経験を持つ方が多いのが特徴です。
治験コーディネーターになるための転職活動に必要な期間は平均1.5か月、必要な時間は平均16時間です。時間の内訳は、応募の準備に2時間、応募書類の作成に2時間、面接の準備に3時間、面接に9時間(移動時間も含む)となっています。
応募した会社の平均数は4社、面接を受けた会社の平均数は2社となっています。9割以上の応募者は面接と併せて適性検査を受けています。
臨床工学技士は治験コーディネーター(CRC)への転職難易度が平均的です。そのため、転職活動期間も平均的な数字となっています。他の医療資格者と比べて様々な経歴をお持ちの方が多く、準備の仕方も多様であることが特徴です。
平均的な臨床工学技士の転職活動状況
転職活動期間 | 転職活動時間 | 応募社数 | 面接を受けた社数 |
1.5ヶ月 | 16時間 | 4社 | 2社 |
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)から治験コーディネーター(CRC)に転職することは可能ですが、その数は少ないです。では、以下で詳しく見てみましょう。
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)になるには、理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)の養成校である大学、短大・専門学校を卒業し、理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)の国家試験に合格する必要があります。所要年数は3~4年です。
また、理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)の方は、養成校で2年以上学べば、他の資格である理学療法士(PT)・作業療法士(OT)や言語聴覚士(ST)の国家試験の受験資格が得られます。
理学療法士(PT)は毎年1万人以上が受験し、合格率は80%前後です。作業療法士(OT)は毎年5000人以上が受験し、合格率は80%前後です。言語聴覚士(ST)は毎年2000人以上が受験し、合格率は70%前後です。いずれの資格も、しっかりと勉強すれば合格する確率は高いと言えます。
その後、病院やクリニックで経験を積み、20代後半~30代前半の間に治験コーディネーター(CRC)へと転職するのが一般的です。介護施設やクリニックではなく、病院での臨床経験があると、治験コーディネーター(CRC)へ転職しやすくなります。
治験コーディネーター(CRC)になるための転職活動に必要な期間は平均1か月、必要な時間は平均9.5時間です。時間の内訳は応募の準備に2時間、応募書類の作成に2時間、面接の準備に3時間、面接に2.5時間(移動時間も含む)となっています。
応募した会社の平均数は1社、面接を受けた会社の平均数は0.5社となっています。
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)が応募できる治験コーディネーター(CRC)の求人は少ないため、転職活動期間も短くなっています。治験コーディネーター(CRC)の転職活動が上手く進まないと感じたら、応募先を理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)へと戻す方もいます。
平均的な理学療法士の転職活動状況
転職活動期間 | 転職活動時間 | 応募社数 | 面接を受けた社数 |
1ヶ月 | 9.5時間 | 1社 | 0.5社 |
看護師や臨床検査技師に比べて難易度は高いですが、臨床心理士から治験コーディネーター(CRC)へ転職することもできます。では、以下で詳しく見てみましょう。
臨床心理士の資格は「日本臨床心理士資格認定協会」が認定している民間資格です。国家資格ではありませんが、心理系の中では最も信頼性が高いと言われています。心理系の国家資格である公認心理師と臨床心理士の両方を所持している方が増えています。
臨床心理士になるには、まず心理学系の大学を卒業します。その後、指定大学院もしくは臨床心理士養成に関する専門職大学院を修了し、公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会が行う認定試験に合格する必要があります。所要年数は大学と大学院を合わせて6~7年です。
臨床心理士資格は毎年2500人前後が受験し合格率は60%前後と低めです。大学院での専門的な勉強を経て受験している人がほとんどであることを考えると、なかなか難しい試験であると言えます。
その後、病院や教育機関、福祉施設でカウンセラーとしての経験を積み、20代後半~30代前半の間に治験コーディネーター(CRC)へと転職するのが一般的です。病院での臨床経験があり、カルテを読めると治験コーディネーター(CRC)へ転職しやすくなります。
治験コーディネーター(CRC)になるための転職活動に必要な期間は平均2か月、必要な時間は平均18時間です。時間の内訳は応募の準備に2時間、応募書類の作成に2時間、面接の準備に3時間、面接に11時間(移動時間も含む)となっています。
応募した会社の平均数は5社、面接を受けた会社の平均数は2.5社となっています。9割以上の応募者は面接と併せて適性検査を受けています。
臨床心理士は治験コーディネーター(CRC)への転職難易度が高いです。特に非常勤で複数の就業場所を掛け持ちしている方は採用されにくく、治験コーディネーター(CRC)になることをあきらめる方もいらっしゃいます。そのため、治験コーディネーター(CRC)の合格率は低く、転職活動の期間も長くなっています。
平均的な臨床心理士の転職活動状況
転職活動期間 | 転職活動時間 | 応募社数 | 面接を受けた社数 |
2ヶ月 | 18時間 | 5社 | 2.5社 |
募集状況に左右されることも多いですが、MRから治験コーディネーター(CRC)やSMA(治験事務局担当)、渉外(営業)などへ転職することが可能です。
MRになるには4年制大学を卒業し、MR認定試験に合格する必要があります。MR認定試験は製薬企業またはCSO(MR派遣)で導入教育を受講し、修了認定するか、センターの教育研修施設で基礎教育300時間を受講し、修了認定することで受験資格が得られます。
ただし、教育研修施設で受験資格を得た場合は、MR認定試験合格後、製薬企業またはCSOに入社し、実務教育150時間と実務経験(MR経験)6ヵ月が修了しないとMR認定証を取得できません。MR資格は毎年5000人前後が受験し合格率は80%前後と高めです。しっかり勉強していれば合格する確率は高いと言えます。
その後、製薬企業やCSOで経験を積み、20代半ば~20代後半の間に治験コーディネーター(CRC)やSMA(治験事務局担当者)、渉外(営業)へと転職するのが一般的です。
治験コーディネーターになるための転職活動に必要な期間は平均2か月、必要な時間は平均16時間です。時間の内訳は応募の準備に2時間、応募書類の作成に2時間、面接の準備に3時間、面接に9時間(移動時間も含む)となっています。
応募した会社の平均数は4社、面接を受けた会社の平均数は2社となっています。9割以上の応募者は面接と併せて適性検査を受けています。
MRは、治験コーディネーター(CRC)以外にもSMA(治験事務局担当)や渉外(営業)など、さまざまな職種に転職できる可能性があります。そのため、治験コーディネーター(CRC)だけに応募するより、選考に時間がかかる傾向があります。
ただし、選考に通過できるかどうかは募集状況に左右されることが多く、転職活動が計画通りに進まないことも多いです。
平均的なMRの転職活動状況
転職活動期間 | 転職活動時間 | 応募社数 | 面接を受けた社数 |
2ヶ月 | 16時間 | 4社 | 2社 |
上記の方法以外にも、理系の大学を卒業した後、製薬会社で経験を積んだ上で治験コーディネーター(CRC)に転職する方法や、CRA(臨床開発モニター)から治験コーディネーター(CRC)に転職する方法などがあります。ただし、これらの方法で治験コーディネーター(CRC)になる方は少数派です。