
臨床工学技士から治験コーディネーター(CRC)へ転職する際の「傾向」や「注意点」を解説しています。
治験コーディネーター(CRC)を目指される臨床工学技士が増えていますが、臨床工学技士から治験コーディネーター(CRC)へ転職された方が少ないため、どのような点に注意して転職活動をすれば良いか分からない臨床工学技士の方も多いようです。
臨床工学技士から治験コーディネーター(CRC)へ転職する目的は性別によって異なります。以下に男女別の傾向や注意点を詳しく解説しますので、治験コーディネーター(CRC)へ転職すべきかどうかを迷っている臨床工学技士は、ご自身の境遇と照らし合わせて治験コーディネーター(CRC)へ転職すべきかどうかの参考資料として活用してください。
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男性の臨床工学技士がCRCへ転職する主な理由

男性の臨床工学技士が治験コーディネーター(CRC)へ転職する主な理由は「一般企業でキャリアを積みたい」
男性の臨床工学技士が治験コーディネーター(CRC)へ転職する主な理由は、「仕事の成果に応じた給料をもらいたい」「様々な職種を経験することによってキャリアアップを成し遂げたい」などご自身の今後のキャリアを最優先に考えた結果である場合が多いです。
治験コーディネーター(CRC)へ転職する臨床工学技士の多くが、大きな病院ではなく透析クリニックで働いており、今後10~30年もの長い期間、同じ透析業務を続けることに対しての疑問や不満が治験コーディネーター(CRC)へ転職する理由やきっかけとなっています。
男性の臨床工学技士が治験コーディネーター(CRC)へ転職する主な理由は以下の4つに分けられます。
男性の臨床工学技士が治験コーディネーター(CRC)へ転職する主な理由
- 1.
- 仕事の成果に応じた給料をもらいたい
- 2.
- 5~10年後に大きく年収を上げたい
- 3.
- 広い世界で働きたい
- 4.
- 多くの職種を経験してキャリアップしたい
以下に、この4つの理由について詳しく説明します。
仕事の成果に応じた給料をもらいたい 5~10年後に大きく年収を上げたい 広い世界で働きたい 多くの職種を経験してキャリアップしたい
仕事の成果に応じた給料をもらいたい

病院やクリニックの給与体系は主に経験の長さや年齢によって決められており、仮に大きな成果を上げたとしても年収が大きく増えることありません。
そのため、他の人よりも大きな成果を出していたり、仕事に熱心に取り組んでいたりする臨床工学技士にとっては、成果や努力と得られる報酬が比例しないことに不満を感じることがあるようです。
それに対してSMOなどの企業の多くは、病院やクリニックよりも成果に応じた給与体系であるため、人一倍努力することによって、評価をされたい、年収をあげたいなどと考えている臨床工学技士にとっては、魅力が大きな職場となります。
5~10年後に大きく年収を上げたい

病院やクリニックの臨床工学技士が年収を増やすためには、10~20年以上の長い期間が必要です。しかしながら、透析クリニックの臨床工学技士の主な仕事は透析業務であり、10〜20年の長い期間、経験を積んだとしても、仕事のスキルが大きく上がるとは言えません。
また、年収が大きく上がるころには年齢が40~50歳になっている場合が多く、すでに一人前に仕事をこなせる20〜30歳前後の時には、低い給料で我慢する必要があります。
治験コーディネーター(CRC)へ転職することによって、最初は年収が少し下がったとしても、自分の努力によって病院やクリニックで働く場合よりも早く年収を増やすことが可能です。年齢が若いうちから高い年収をもらいたいと考えている臨床工学技士にとって、SMOなどの企業で治験コーディネーター(CRC)として働くことは魅力的に映るようです。
広い世界で働きたい

透析クリニックで働いている臨床工学技士は何年もの間、職場や同僚が変わることはありません。そのため、長期に渡り限定された世界で仕事の時間を費やすことになります。
広い世界で働いて見識を広げていきたいと考えている臨床工学技士にとっては物足りなく感じる環境であると言えます。
SMOなどの企業で治験コーディネーター(CRC)として働くことによって、様々な病院を訪問したり、病院以外の人とも接したりできます。広い世界で働いて見識を広げたいと考える臨床工学技士にとって、治験コーディネーター(CRC)の仕事は臨床工学技士とは異なった魅力があると言えます。
多くの職種を経験してキャリアップしたい

透析クリニックの臨床工学技士が携わる主な業務は透析業務になります。10~20年後も携わる業務は同じです。
治験コーディネーター(CRC)へ転職した場合、臨床工学技士と異なり将来のキャリアを多くの選択肢の中から選べます。治験コーディネーター(CRC)以外にも、SMA(治験事務局担当者)や渉外・営業、CRA(臨床開発モニター)、品質管理など、製薬・治験業界には多種多様なキャリアパスが用意されています。
様々な職種を経験しながらキャリアアップできる点が臨床工学技士にはない魅力だと感じる方も多いようです。

マンガで分かる!男性が治験コーディネーター(CRC)に転職
女性の臨床工学技士がCRCへ転職する主な理由

女性の臨床工学技士が治験コーディネーター(CRC)へ転職する主な理由は「労働環境の改善」「コミュニケーションスキルを生かしたい」
女性の臨床工学技士が治験コーディネーター(CRC)へ転職する主な理由は「臨床工学技士の業務になじめない」「早番遅番のシフト勤務ではなく、一定の出勤・退勤時間で働きたい」など、ご自身の労働環境を改善することを最優先に考えた結果である場合が多いです。
治験コーディネーター(CRC)へ転職する臨床工学技士の多くが、大きな病院ではなく透析クリニックで働いており、出産育児後も透析業務を続けることに対しての疑問や不満が治験コーディネーター(CRC)へ転職する理由やきっかけとなっています。
女性の臨床工学技士が治験コーディネーター(CRC)へ転職する主な理由は以下の4つに分けられます。
女性の臨床工学技士が治験コーディネーター(CRC)へ転職する主な理由
- 1.
- 臨床工学技士の業務が肌に合わない
- 2.
- 土日や年末年始にまとめて休みを取りたい
- 3.
- 早番遅番があるシフト制の勤務からの脱却
- 4.
- 様々な人とコミュニケーションをとりながら仕事をしたい
以下に、この4つの理由について詳しく説明します。
臨床工学技士の業務が肌に合わない 土日や年末年始にまとめて休みを取りたい 早番遅番があるシフト制の勤務からの脱却 様々な人とコミュニケーションをとりながら仕事をしたい
臨床工学技士の業務が肌に合わない(機械が苦手、男性社会、体力が必要)

男性比率が高い臨床工学技士の業界では、女性が不利だと感じる場面があるようです。例えば医療器械の操作や保守管理に興味が湧かなかったり、苦手意識があったりする女性の方がいらっしゃるようです。
また、透析業務はシフト勤務を求められるため、体力的にも楽とは言えません。そのため、臨床工学技士の仕事内容が自分に合わないと感じる方は、女性が活躍できる治験コーディネーター(CRC)の仕事内容に興味を持つ傾向があります。
土日や年末年始にまとめて休みを取りたい

透析業務は土曜日も行われます。そのため、透析クリニックで働いている臨床工学技士は土日に連休を取得できないことが多いです。また、透析患者は週に3回ほど欠かさずに来院されます。臨床工学技士も合わせて出勤する必要があるため、まとまった休みを取ることが難しくなります。
お休みを保育園や学校のスケジュールに合わせて取得したいと考えている臨床工学技士にとって、透析業務は働きやすい仕事ではありません。そのため、土日に休みやすく、まとまった休暇も取りやすい治験コーディネーター(CRC)の仕事に興味を持つことになります。
早番遅番があるシフト制の勤務からの脱却

透析業務には早番遅番のシフト勤務がつきものです。早番遅番のシフト勤務を続けながらの育児は家庭に負担がかかります。また、年を重ねると体力的にも辛くなるため、仕事時間がより安定している治験コーディネーター(CRC)へ転職を検討することになります。
様々な人とコミュニケーションをとりながら仕事をしたい

臨床工学技士の主な業務は医療機器の操作や保守管理であり、患者様の対応ではありません。そのため、より患者様に接したいと思っても制限があります。
治験コーディネーター(CRC)は1人の患者様との出会いから別れまでを担当します。また、患者様以外にも様々な方の間でコーディネーション業務を行います。そのため、より患者様ときちんと接したい、様々な人とコミュニケーションをとって仕事をしたいと考えている臨床工学技士にとって、治験コーディネーター(CRC)は適した仕事であると言えます。

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臨床工学技士がCRCへ転職する際の注意点

大きな病院で働いている男性の臨床工学技士は、治験コーディネーター(CRC)へ転職する必要性が低い。
大きな病院で働いている男性の工学技士にとって治験コーディネーター(CRC)へ転職することによって得られるメリットはあまり多くありません。なぜなら、病院に所属していても、幅広いキャリアを積むことが可能である場合が多いからです。
治験コーディネーター(CRC)へ転職される方の多くは透析クリニックで働いている男性の臨床工学技士、もしくは病院・透析クリニックで働いている女性の臨床工学技士となっています。大きな病院で働いている臨床工学技士は治験コーディネーター(CRC)への転職を慎重に検討する必要があると言えます。

よくある質問とみんなの回答
- Q
- 臨床工学技士から治験コーディネーターへの転職するときのメリット・デメリットを教えてください。
- A
-
臨床工学技士からCRCへ転職しましたが、2年で戻りました。
CRCは事務仕事が多いですからパソコンへ向かって仕事をするのが好きな方は良いかもしれません。あと、臨床工学技士と違って女性の方が多いので、女性の方にとっては働きやすいかもしれません。他にも仕事の成果が明確で、成果に対する評価もきちんとしてもらえます。
ただし、臨床工学技士だからといって、特別に有利になるようなこともないのですし、臨床工学技士として培ったものはあまり生かせません。メリットというよりは臨床工学技士の仕事を続けていくことが嫌になった人向けと言えるかもしれません。
- Q
- 治験コーディネーターと透析看護師、それぞれのメリット・デメリットを教えてください。
- A
-
透析クリニックからSMOのCRCへ転職しました。質問者さんと同じ女性看護師です。働きやすさを比べるなら私はCRCのほうが上だと思います。
CRCの労働時間はフレックスタイム制となっており、出勤時間や退勤時間をある程度まで自分で決めることができます。担当する施設によっては、フレックスタイム制を使えないこともありますが、それでも透析看護師のように早番や遅番がないため生活リズムがより安定します。お休みも、透析看護師のときは平日1日と日曜日が休みでしたが、CRCは土日が休みになることが多いので彼氏と休みを合わせやすいです。年末年始もカレンダー通りに休めますし、残業もそこまで多くありません。
CRCのほうが圧倒的に働きやすいと思われたかもしれませんが実は違います。理由は担当する施設や患者様によっては、CRCは休みの日に仕事が入ってくるからです。CRCは休みの日であっても予定を立てにくいと感じることがあります。体感では休みの日の3分の1ぐらいは「仕事が入ってくるかもしれない」と身構えて過ごしているかもしれません。
ほとんどは身構えるだけで仕事は入ってこないのですが、身構えていないといけないことが辛いです。まいっかと思って身構えるのをさぼったときに限って仕事が入ってきます。ですから、CRCは仕事のことを忘れて完全に休めるのは休みのうち3分の2ぐらいと言えるかもしれません。透析看護師よりも悪い点です。
それでも彼氏と一緒にいられる時間が長いのは圧倒的に透析看護師よりもCRCでしたので、働きやすさはCRCのほうが上だと個人的には思っています。もし、彼氏の休みが土日でなければ、違うように感じたかもしれません。もし、質問者さんの彼氏のお休みが土日祝で、彼氏と一緒にいる時間を増やしたいと思われているなら、透析看護師よりもCRCのほうをお勧めします。
給料は私の場合は同じぐらいでした。クリニックの透析看護師も給料はあまり高くなかったと記憶しています。少しだけ透析看護師のほうが高かったかもしれませんが、病棟で働いていたときと比べれば、どちらも大きく下がったと思います。
質問者さんと私で違うかもしれないと思うことは、私は透析の仕事をやっていて先が見えないと感じていたことです。はっきり言えば、私は透析看護師に全くやりがいを感じられませんでした。ですから、質問者さんが透析のスキルを積んでいきたいと思われているなら、CRCへ転職されないほうが良いかもしれません。
CRCの仕事は看護師の経験を活かせる部分があるとはいえ、やっぱり全く違う仕事だと思います。私は透析看護師の仕事がつまらなくて、別の仕事を探しているときにCRCを知って面白そうだと感じたから転職しました。透析看護師は看護師ですが、CRCは看護師ではありません。透析看護師のスキルを捨てることになりますから、慎重に判断されたほうが良いかもしれません。ゼロからのスタートするぐらいの気持ちになれるなら、CRCへ転職されても後悔はされないと思います。
- Q
- CRCの仕事内容について(臨床工学技士の場合)
- A
-
所持している資格や学歴によって、治験コーディネーター(CRC)の仕事内容が変わることは基本的にはありません。看護師、臨床検査技師などの医療資格をお持ちでも、理系の大学院を卒業されていても、治験コーディネーター(CRC)として携わる仕事内容は同じです。
治験コーディネーター(CRC)の仕事内容はこちら
https://crc-bank.com/shigotonaiyou
(CRCの仕事内容)
臨床検査技師をお持ちの臨床工学技士(ダブルライセンス)の方もいらっしゃると思いますが、臨床検査技師の資格を持っていても、臨床工学技士としての仕事内容が変わらないと同じです。
ただし、機械に詳しい臨床工学技士は医薬品よりも医療機器の治験に携わる機会が増える可能性があります。また、同じように透析の経験が豊富な臨床工学技士は腎臓領域の治験に携わる機会が増える可能性があります。
とはいえ、臨床工学技士が得意としていない呼吸器や脳神経などの治験に携わる場合も十分に考えられますので、治験コーディネーター(CRC)になった後は所持している医療資格に関係なく、幅広い領域に携わる心構えしておかれると良いと思います。
以下の記事もご参考にしてください。
https://crc-bank.com/mmkougakugishinokyuujin
(臨床工学技士のCRC未経験者の求人募集)
https://crc-bank.com/kougakugishityuui
(臨床工学技士がCRCへ転職する際の注意点)
https://crc-bank.com/seikoujirei?se=&gu=&shikaku=%E8%87%A8%E5%BA%8A%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E6%8A%80%E5%A3%AB&page=
(臨床工学技士出身のCRCの転職成功事例)
https://crc-bank.com/crcnokyuuryou#a17
(臨床工学技士からCRCへ転職したときの年収)
https://crc-bank.com/crcninaruniha#a10
(臨床工学技士からCRCになる)
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