治験コーディネーター(CRC)経験者が転職する際の注意点

CRC経験者が転職する際の注意点

治験コーディネーター(CRC)経験者の転職理由は「働き方を変えたい」「年収をアップしたい」「プライベートの都合」など様々です。

こちらのページでは治験コーディネーター(CRC)経験をお持ちの方が転職活動をする際に注意すべき点を、主な応募先である「SMO」と「病院(院内CRC)」の二つに分けて徹底的に解説します。

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転職理由ベスト3CRC経験者の転職理由ベスト3

CRCの転職のおよそ8割がSMOからSMOへの転職です。

治験コーディネーター(CRC)経験者が「SMOからSMOへ転職する理由」は主に以下の3つになります。

治験コーディネーター(CRC)経験者の転職理由ベスト3
1位  働きやすさを重視したい
2位  年収をアップしたい
3位  プライベートの都合

CRC経験者の転職理由

では、それぞれの具体例と注意点について以下に詳しく解説します。

働きやすさを重視したい 年収をアップしたい プライベートの都合

働きやすさの重視働きやすさを重視したい

働きやすさの重視

治験コーディネーター(CRC)経験者の転職理由で最も多いのが「働きやすさを重視したい」です。院内CRCへ転職できれば働きやすくなる可能性があることは知られていますが、院内CRCへの転職は狭き門であることも事実です。

そのため、現実的な選択肢として院内CRCではなくSMOへ転職することによって働き方を変える治験コーディネーター(CRC)が多くいらっしゃいます。

働き方をどのように変えたいかは人によって様々ですが、主に以下の4つに当てはまります。

通勤時間を短くしたい 残業を減らしたい 休日出勤を減らしたい 人間関係をリセットしたい

1通勤時間を短くしたい

SMOに所属していると様々な病院・クリニックを担当します。自宅から近くの施設を担当できれば良いのですが、場合によっては自宅から2時間近くもかかる施設を担当せざるを得ない場合も発生します。

その状態が数ヶ月以上続くと、通勤で体力を消耗してしまい、次第に疲弊していきます。さすがに我慢ができなくなり、上司に相談することになりますが、上司から人員不足などを理由に「今後も改善される見込みがない」と告げられた場合、退職へとつながります。

そのような場合、別のSMOへ転職することによって通勤時間を短くできることが多いです。ただし、わがままは禁物です。過度の通勤時間の長さは解消されることが多いですが、自宅から近くの施設を担当できる可能性はそれほど高くないため、あくまでも過度な通勤時間の長さを減らす場合に限り、転職すべきであると言えます。

転職の注意点

  • 過度な通勤時間の長さが、上司に相談しても解消されない場合に限り、転職を検討する
  • 転職先の面接では事前に「主な配属エリア」を確認しておく

現役CRCの転職アドバイス1
SMOの治験コーディネーター(CRC)にとって通勤時間が大きく変わることはとても頭が痛い問題です。

治験コーディネーター(CRC)間の不公平感も大きくなりやすく、人員の状況によってはその状態が長期化することも多いため、最もよく見られる転職理由となっています。
現役CRCの転職アドバイス2
SMOによって主な提携先の施設が異なるため、どのエリアに配属になりやすいかは偏りがあります。特に地方はエリアの偏りが大きいため、面接で主な配属エリアを確認しておくと、同じ失敗を繰り返す可能性を減少させられます。

2残業を減らしたい

人員不足などを理由に過度な残業が長期に渡って続くことがあります。速やかに人員が補充され残業時間が減れば良いのですが、さらに人員が減少し、残業時間がますます増えてしまう場合もあるようです。

数ヶ月の間であれば、なんとか頑張れる治験コーディネーター(CRC)が多いのですが、残業が多い期間が半年以上続くと、体力的に疲弊したり、体調を崩したり、家庭が崩壊したりして、退職へとつながってしまうことがほとんどです。

この問題は転職によって解決が容易なのですが、実際は問題が深刻化することが多いです。なぜなら、仕事が忙しすぎて転職活動を行う時間を確保すること難しいうえに、人員が不足しているため業務過多になっていることが多く、すんなりと退職させてもらえないことからです。

最悪の場合は、二度と治験コーディネーター(CRC)の仕事をやりたくないというトラウマになってしまう場合があります。

残業時間はSMOによって大きな差がありますので、残業時間を減らしてプライベートを優先したい治験コーディネーター(CRC)はそのようなSMOへ転職することによって、長期的に安定して働き続けることができます。

転職の注意点

  • 他の施設でも過度な残業が頻発しているようであれば、「早めに転職」するのもあり
  • 過度な残業が続いて在職中に転職活動を行えない場合は、「退職後に転職活動をする」ことも検討する

現役CRCの転職アドバイス3
当然ですが残業が減ると年収も減ります。年収を維持したまま残業を減らすことは難しいですよ。

3休日出勤を減らしたい

担当する施設によっては毎週土曜日、もしくは土日の出勤の頻度が高い場合があります。数ヶ月間であれば代休も取得できるため気にならない方が多いのですが、3ヶ月以上続くとお子様がいらっしゃったり、ご主人や彼氏の仕事のお休みが土日だったりすると、プライベートに影響を及ぼすようになってきます。そのため、少しずつ仕事を続けることが難しくなってきます。

もし、施設の変更が可能な場合は、上司等にお願いして担当する施設を変更してもらうことによって解決しますが、施設の変更が難しい場合は、他のSMOへ転職することによって就業環境を好転させられる場合が多いです。

ただし、治験コーディネーター(CRC)の仕事の性質上、月に1回程度の土日出勤は仕方がないですので、完全に土日祝を休みたいという要望は控えたほうが好ましいです。

転職の注意点

  • まずは「施設の変更」をお願いする
  • 施設の変更が難しい場合は、他のSMOへ転職することによって土日祝に休める労働環境を手に入れることが可能

4人間関係をリセットしたい

上司や同僚からパワハラやセクハラ等を受けており、人間関係が悪化して仕事に支障が出ている場合があります。人間関係悪化の主な原因が本人にある場合は、転職しても同じ状況になる可能性が高いため、まずはその原因を改善するように取り組む必要があります。

相性の部分で上手くいかなか場合、本人の努力で事態を好転させることが難しいため、まずは上司等に部署移動をお願いしましょう。それでも状況が改善されない場合、他のSMOへ転職することによって人間関係をリセットできます。

良好な人間関係が築けるかどうかは、残念ながら実際に転職してみないと分かりませんが、会社の社風は異なるため、転職の際に参考にできます。SMOによって社風は異なり、まったりしている会社もあればギスギスしている会社もあります。

口コミを見たり、コンサルタントに相談したりして、出来る限り自分の希望に叶う社風のSMOを探すと転職に失敗する可能性を減らせます。転職すると人間関係はリセットされますが、転職後の人間関係が良好になるかどうかは運に左右される部分も多いため、転職後は謙虚な姿勢で協調性高く仕事に取り組みましょう。

転職の注意点

  • 転職で人間関係をリセットできるが、転職後の人間関係がどうなるかは事前には分からない
  • SMOによって社風には差があるため、転職の際に参考にできる

現役CRCの転職アドバイス4
人間関係の問題はどの仕事、その職場でもあります。原因が本人にある場合も多いので、第三者に意見を聞いてみるのも良いでしょう。

ただし、極度のパワハラやセクハラ等は我慢する必要はありませんので、状況が改善されないようであれば早めに転職したほうが良い結果になることが多いです。

年収アップ年収をアップしたい

年収アップ

転職して年収をアップしたいというお問い合わせも多いです。しかしながら、現在の治験コーディネーター(CRC)の転職市場では、転職によって年収をアップさせることはかなり難しくなっており、転職によって年収をアップさせるより、ダウンさせる方のほうが多くなっているのが実情です。

CRC経験者の転職前後での年収比較

※100名のCRCばんくのクチコミ・アンケート調査データをもとに作成(調査期間:2015年4月~2022年11月、有効回答数:N=100)。

では、なぜ転職によって年収がダウンしてしまうのでしょうか。答えは「SMO市場の右肩上がりが終わったため」と言えます。2007年ごろまでは各SMOとも業績が右肩上がりでした。そのため、治験コーディネーター(CRC)経験者の数が不足し、高い給料を払っても働いてもらったほうが会社の利益になったからです。

しかし、新薬開発の主流が、症例数の多い生活習慣病などプライマリー領域から、症例数の少ない癌などのオンコロジー領域へと変わってきたことで、SMO業界は2013年前後を境に縮小へと転じています。

そのため、治験コーディネーター(CRC)経験者の数の不足感が少なくなり、治験コーディネーター(CRC)経験者に高い給料を払っていては赤字になってしまうようになったからです。

SMOの売上高と従業員数

※SMOは日本SMO協会の会員のみ。
日本SMO協会データ2021より出典

その結果、以前のように治験コーディネーター(CRC)経験者に対して給料のプレミアムの金額を上乗せすることがほぼなくなったため、転職することによって転職先の社内システムや組織の理解がない分、スキルが劣ると判断され年収がダウンすることになります。

特に2007年以前のSMO市場が右肩上がりの時から働いている治験コーディネーター(CRC)は、給与にプレミアムが上乗せされている可能性が高く、転職することによって年収が下がる可能性が高いと言えます。

大手SMOから中小SMOへの転職 中小SMOから大手SMOへの転職

1大手SMOから中小SMOへ転職した場合

中小SMOは大手SMOと異なり、きちんとした給与制度がない場合が多いです。そのため、治験コーディネーター(CRC)経験者に対して、プレミアムをつけた年収を提示しやすいと言えます。

とはいえ、中小SMOで業績が良いところはごく僅かです。そのため、一般的には給与が下がる可能性が高いと言えます。また、中小SMOは会社の安定性も低くなるため、「年収が高かったのは初年度だけ」という転職者の声を聞くことあり、注意が必要です。

2中小SMOから大手SMOへ転職した場合

中小SMOの給与が低かった場合は年収が上がる可能性があります。しかしながら、中小SMOで2007年以前より働いている治験コーディネーター(CRC)の多くは年収が大きく下がる可能性があります。

大手SMOの多くは年収が下がっても安定性が高くなるため年収を高くする必要はないと考えており、給与制度も厳格に設定されているため、年収の融通が利かないことが多いです。その結果、大きく年収が下がってしまう場合が多いと言えます。

転職の注意点

  • 業界平均より低い給料の「経験5年未満」の治験コーディネーター(CRC)は、転職すると年収が上がる

プライベートの都合プライベートの都合

結婚

上記以外の主な理由として引っ越しや出産、介護、病気などがあります。治験コーディネーター(CRC)の多くは女性であるため、やむを得ないと言えます。

質問CRC経験者からよくある質問

どうすればスムーズに転職活動を進められるのでしょうか?
Q1
転職活動は働きながら活動するほうが良い?それとも退職を決めてからのほうが良い?
A1
現在の仕事を続けながら転職活動をするほうが良いと言えます。なぜなら、転職活動が上手くいかなかった場合に現在の会社に残るという選択肢があるからです。

退職が決まっていると、良い条件の会社を選ぶつもりで転職活動を始めたにも関わらず、不採用や希望する条件を下回る条件提示が続くと焦ってしまい、転職をする目的が「就職すること」に変わってしまいます。

その結果、転職前よりも労働条件が悪くなり、転職をしないほうが良かったということになりかねません。実際に多くの治験コーディネーター(CRC)は在職中に転職活動をしています。
Q2
「今」は仕事が忙しすぎて転職活動をする時間が確保できません。
A2
多くの被験者を抱える治験コーディネーター(CRC)や、管理職は日常の業務に追われてしまい、なかなか転職活動の時間を確保できない方が多いようです。その場合は転職活動を行う時期を現在のプロジェクトが落ち着いたり、マネジメントの業務量が減るまで待つほうが好ましいです。

なぜなら、転職活動は自分が新たに働く先を選ぶ作業であり、仕事以外で余計な体力や精神力が必要とされるからです。

日常の仕事で一杯の状態では転職活動に使うエネルギーが残っていないことが多く、結果として仕事が忙しすぎて面接のスケジュール調整が上手くいかなかったり、準備する時間が少なくきちんとアピールできなかったりして、良い条件を勝ち取れない可能性が高くなり、転職活動に失敗する可能性が高くなります。
Q3
「今も将来」も仕事が忙しすぎて転職活動をする時間が確保できません。
A3
プロジェクトが落ち着いたり、マネジメントの業務量が減る状況がいつまで待っても期待できない場合があります。その場合は、現在の仕事に影響が出ないように、転職活動を少しづつ進めていくことを心がけましょう。

コツとしては複数の行動を同時に行うことを避けることが大切です。応募書類を作成しながら応募先を選んだり、A社の面接準備をしながらB社の筆記試験を受けるのではなく、一つ一つ準備を進めていくことが重要です。

その結果、転職活動にかかる期間は長くなりますが、自分のペースに合わせて無理のない転職活動を行うことが可能になるため、結果として転職活動に成功する可能性が高くなります。
Q4
同時に何社ぐらい応募すれば良いでしょうか?
A4
約8割の治験コーディネーター(CRC)は1社ずつ応募しています。同時に何社ぐらい応募すれば良いかは、応募者の経歴や状況によって異なります。

働きやすい環境を求めて転職する方は転職したい会社が事前に決まっていることが多いため、応募する会社の数は少なくなる傾向があります。一方で年収をアップさせたい人は年収を比較したい気持ちが強いため、2〜3社へ同時に応募する人もいらっしゃいます。

応募する会社が増えるほど、転職活動にかかる時間も増えるため、ご自身の状況や経歴と相談して、同時に何社ぐらい応募すべきかを決めると良いでしょう。
Q5
いつ面接へ行けば良いのでしょうか?
A5
現在の仕事を続けながら転職活動を行う場合、いつ面接へ行けば良いのでしょうか。約半数の治験コーディネーター(CRC)は有給を取得して面接へ行かれており、残りの半数がフレックスタイム制を上手に利用したり、代休を取得して面接へ行かれているようです。

いずれにしても、治験コーディネーター(CRC)の仕事の性質上、面接の日時が前もって分かれば、日程を調整できることが多いため、余裕をもって面接日時の調整を行うように注意すれば、仕事をしながら面接へ行くことは可能なようです。
Q6
応募書類を作成するときに気をつけることは何でしょうか?
A6
治験コーディネーター(CRC)以外の経歴を職務経歴書へ詳しく記載することは避けましょう。新卒で治験コーディネーター(CRC)になった方を除けば、過去に病院や調剤薬局・検査会社などで治験コーディネーター(CRC)以外の経験を積んでいる方がほとんどです。

そのため、過去に使用した職務経歴書に現在の経歴をそのまま付け加えると、治験コーディネーター(CRC)以外の経歴について詳しく書かれている職務経歴書になってしまう場合があります。

過去に作成した文章を削ることをもったいないと思わずに、過去に病院などで経験した治験コーディネーター(CRC)以外の経歴については最小限の記載に留めるように、修正をしておきましょう。
Q7
「面接」で気をつけることは何でしょうか?
A7
過去に携わったプロトコルの実績について数字などを含めて具体的に話せるようにしておくのはもちろんですが、「なぜ貴社で働きたいか」「将来どのような仕事をしたいか」の2点についてきちんと話せるようにまとめておきましょう。

「なぜ貴社で働きたいか」について、きちんと説明できない応募者に対して、企業が内定を出すことは少ないです。

また、「残業を減らしたい」「通勤時間を短縮したい」「土日にお休みを取得したい」という転職の目的を、面接できちんと伝えておくことによって、転職後のミスマッチを事前に防ぐことができます。

質問よくある質問とみんなの回答

Q
会社規定で在職中の転職活動を禁止されていますが、次の転職先を決めてから退職するべき?
A
まず大前提としてご理解いただきたいことは「在職中は同業他社への転職活動を禁じる」という会社規定は、憲法上の職業選択(退職を含む)の自由を制限していますから、法的な効力はありません。仮に裁判になっても会社側が負けます。

ただしこのような会社規定を意図的に設けているような会社ですから、社員の転職を防止するための対策を考えている可能性があります。そのため転職活動をするにあたっては、活動する側が十分に気をつけるべきポイントがあります。

その最大のポイントは、決して会社から貸与されているものを使用して転職活動をしないことです。パソコンや携帯電話はもちろん、コピー機やボールペン1本に至るまで、転職活動とは切り離してください。

また、就業時間中の電話やメールも要注意です。個人の電話を使用していたとしても就業時間中に私的な目的で電話やメールをしていたとなれば、不用意な妨害を受ける可能性もあります。

以上の点に気をつけた上で、転職サポート会社なども利用して転職にチャレンジしましょう。
Q
主人(配偶者)が転勤族の場合は治験コーディネーターはどうすれば良い?
A
こんにちは。

面接を受けれらた会社は全国に展開されている会社でしょうか。もし、ある程度限定された地域でのみ事業を展開されている会社に面接されたのでしたら、そのような処遇を受けるのかもしれません。ですので、全国に展開している会社を面接してみてはいかがでしょうか。

私は、質問者さんのような環境ではございませんが、会社は全国に拠点をもっていて、ご主人が転勤されるのに合わせてオフィスを異動されてきた方もいらっしゃいます。会社も有能な方が退職されるのは痛手となりますので、ご主人の転勤に合わせての勤務地の変更を申し出てもらえるのはむしろ歓迎しております。

とはいえ、頻繁に転勤があって、慣れたころに異動になるのも会社としては教育にかけた時間が無駄になりますので、もし可能であれば、ご主人から会社にどの程度転勤の可能性があるのか等聞いていれば、面接の際に答えられるし、選考する方も無下に見送りにはされないのではと思います。

ご健闘をお祈りいたします。
Q
CRCとして働き始めて1年になります。別のSMOへ転職するタイミングに悩んでいます。
A
1年以上の治験コーディネーター(CRC)経験があれば、大手SMOへ転職することが可能です。実際に、治験コーディネーター(CRC)経験が1~2年前後と短くても、大手SMOに転職できた方は少なからずいらっしゃいます。

もちろん、治験コーディネーター(CRC)の経験は2年以上と長いほうが選考に通過しやすくなります。しかし、1~2年前後でも転職を成功させることは十分に可能です。

治験コーディネーター(CRC)の経験が1~2年前後で転職を成功させるためには、SMOが「複数名を募集している」「急な退職者や産休取得者が出て欠員が発生している」など、採用意欲が高いタイミングで応募することがとても重要になります。

採用意欲があまり高くないときは、SMOに治験コーディネーター(CRC)未経験者を教育する時間があります。そのため、採用担当者は治験コーディネーター(CRC)の経験の有無よりも、人物の能力や性格、職場への定着性などを重視して採用する傾向があります。

しかし、採用意欲が高いときは、人物やご経歴に多少の不安があっても、できるだけ早く治験コーディネーター(CRC)として働ける方を優先して採用する傾向があります。なぜなら、早く採用できないと、働いている他の治験コーディネーター(CRC)さんの負担が増えて、さらなる退職者が発生しかねないからです。ですから、人物やご経歴に少しの不安があっても、できる限り治験コーディネーター(CRC)として早く働ける方を優先して採用することになります。

また、採用意欲が高いタイミングで応募する以外にも、治験コーディネーター(CRC)の経験が短い方が選考に通過するためには、書類選考や面接で他の応募者を上回るアピールをする必要があります。もし、採用意欲が高い募集が発生してから応募書類の準備を開始されたのでは、準備する時間が足らずに他の応募者を上回るアピールをすることは難しいです。

ですから、急に採用意欲が高い募集が発生しても焦らずに応募できるように、履歴書と職務経歴書は早めに完成させておきましょう!!特に職務経歴書は治験コーディネーター(CRC)の経験が短い方にとって、アピールに差をつけることができる部分です。時間をかけて丁寧に作成しましょう。

ちなみに、治験コーディネーター(CRC)経験が1年未満の場合、採用意欲が高いときに応募しても、ほとんど不採用になってしまいます。最低でも治験コーディネーター(CRC)経験が1年前後以上になってから応募を開始しましょう。
Q
CRCのキャリアチェンジ先について
A
------転職される方が多い------

■臨床開発モニター(CRA)、臨床研究モニター、PMSモニター
転職難易度:★★★★ 年収:★★★★ 年齢:30歳~35歳まで 場所:東京大阪愛知福岡

治験コーディネーター(CRC)の経験を活かした転職先として最も選ばれている職種が、臨床開発モニター(CRA)などの各種のモニター職です。なぜなら、モニター職に必要とされる知識や能力が治験コーディネーター(CRC)とほぼ同じだからです。

特に臨床開発モニター(CRA)は高い年収を狙えることもあり、「大きな責任を負いたい」「英語力を高めたい」など、より高いレベルを目指されている治験コーディネーター(CRC)が選ぶ傾向があります。

逆に、治験コーディネーター(CRC)より大変になってしまうと考えて、臨床開発モニター(CRA)への転職だけは避けたいと思っている方もいらっしゃいます。そのような方は有害事象の対応が少なく、治験よりも規則が緩い臨床研究モニターや、土日にきっちりと休めて複雑な作業が少ないPMSモニターを検討してみましょう。

臨床開発モニター(CRA)、臨床研究モニター、PMSモニターのいずれもリモートワーク化が進んでいるため、週のうち半分以上は在宅勤務ができることも珍しくありません。特にPMSモニターは最もリモートワーク化が進んでいる職種の1つです。

しかし、各モニター職の残業時間は今も昔も相変わらず多いです。最近はCROのモニターが1人で複数プロジェクトを担当することも珍しくないため、治験コーディネーター(CRC)より仕事が忙しくなることを覚悟しておきましょう。年収は臨床開発モニター(CRA)が最も高く、臨床研究モニター、PMSモニターの順に低くなる場合が多いです。

■SMA(治験事務局担当者)
転職難易度:★★★★★ 年収:★★ 年齢:40~50歳まで 場所:全国

「患者様と接するのが苦手」「事務が得意」という方にお勧めの職種がSMA(治験事務局担当者)です。ただし、SMOでよく見られる治験を新たに実施してもらえる医療機関の開拓業務を兼ねるSMA(治験事務局担当者)は選択肢から外される方が多いです。

SMA(治験事務局担当者)は治験コーディネーター(CRC)の経験を十二分に生かせる職種になりますが、雇用形態が契約社員など不安定になりやすく年収も低いことが多いです。また、求人数も少ないため、希望にそった求人を見つけることは容易ではありません。そのため、転職活動が長期化する可能性が高いことを覚悟しましょう。

小規模なSMOやクリニックは、治験コーディネーター(CRC)がSMA(治験事務局担当者)も兼ねることが多いです。治験コーディネーター(CRC)との兼業でも構わない方は、小規模なSMOやクリニックの治験コーディネーター(CRC)へ応募することを検討されても良いでしょう。


------転職される方が少ない-----

■品質管理(QC)
転職難易度:★★★★★ 年収:★★★ 年齢:30~40歳まで 場所:東京大阪

治験の品質を管理し、監査や調査をサポートする仕事が品質管理(QC)です。GCPや治験関連文書に精通していることが求められます。治験のルールと書類のプロとも言える職種で、SMA(治験事務局担当者)の上位職と言えます。そのため、応募条件として3~5年以上の治験コーディネーター(CRC)経験を求められることが多いです。

求人数はとても少ないため、治験コーディネーター(CRC)から転職する機会はほとんどありません。もし、気になる求人を見つけた場合は急いで応募されることをお勧めいたします。

■営業/渉外(製薬会社担当/病院担当)
転職難易度:★★★ 年収:★★★★ 年齢:30~40歳まで 場所:全国(ただし製薬会社担当は東京大阪)

病院や製薬会社との交渉を専門に行う職種です。製薬会社との交渉を行う人を営業担当、病院との交渉を行う人を渉外担当と言い分けることが多いです。周りから「あなたは営業が向いているよ」とよく言われる人は営業/渉外へのキャリアチェンジを検討されても良いでしょう。

また、SMOでは治験コーディネーター(CRC)を3~5年ほど経験した後にキャリアパスの一環として、営業/渉外を経験させてから管理職へと昇進させる場合がしばしば見られます。

営業と聞くと理由もなく嫌う人が多いですが、新規開拓がほとんどないため、一般的な営業職ほどの打たれ強さまでは求められないことが多いです。また、出社時間と退社時間の変化が少ないため、治験コーディネーター(CRC)より仕事のリズムが安定しやすい職種です。

■DCTCRC
転職難易度:★★★★ 年収:★★★★ 年齢:40~50歳まで 場所:主に東京

IT技術の進展や感染症の流行により、医療機関で行われていた臨床試験を自宅などに分散化させることで、患者様が定期的に来院しなくても臨床試験に参加できるDCT(Decentralized Clinical Trial/分散型臨床試験)と言い、そのDCTのコーディネートやマネジメントを専門に行う職種がDCTCRCです。2021年ごろから新しく登場した職種です。

DCTは現在も変化し続けており、「治験コーディネーター(CRC)の経験を活かして、何か新しいことにチャレンジしたい」と考えている方に適している職業です。逆に仕事に安定を求める方やITに抵抗のある方には不向きです。

■システム導入支援
転職難易度:★★★★★ 年収:★★★★ 年齢:30~40歳まで 場所:主に東京大阪

IT技術の進展や感染症の流行により、治験におけるIT関連技術の重要性がますます高くなっています。eCOA(ePROや電子患者日記などを含む)、オンライン診療、ウェアラブルデバイス、eConsent(電子的同意取得)、eリクルートなどの最新のIT技術を、従来のCTMS(治験管理システム)やEDCに連携させ一元管理できるシステムを目指して開発競争が盛んに行われています。

背景には将来10~30%のシェアを占めると言われているDCT(分散型臨床試験)の市場でCROやSMO、IT企業が早めに競争優位を確保しようとしているためです。そのようなITシステムの導入を支援する職種がシステム導入支援です。治験コーディネーター(CRC)の知識や経験をIT分野で活かしたい方に適している職種です。将来はIT技術に詳しくなって治験に強いITコンサルタントになることも可能です。

■データマネジメント(DM)、安全性情報担当者(PV)
転職難易度:★★ 年収:★★ 年齢:30歳~35歳まで 場所:東京大阪

治験の症例データを集めて入力する人がデータマネジメント(DM)治験薬や新薬の副作用のデータを集めて入力する人が安全性情報担当者(PV)になります。いずれも、入力がメインの仕事になります。集まってくるデータの量が膨大なため、同じ部署に入力業務のみを専門に行うパートさんが働いていることが多いです。集めたデータは整備をした後に統計解析部門やPMDAへ送られます。

データマネジメント(DM)の上位職が統計解析であることからも分かるように、データマネジメント(DM)はデータの専門家と言える職種です。それに対して、安全性情報担当者(PV)は副作用の知識や英語で書かれた文章を読む力が求められます。いずれも、膨大なデータと日々格闘する職種であることには変わりません。

データマネジメント(DM)や安全性情報担当者(PV)へ転職される方は、治験コーディネーター(CRC)業務に向いていないと感じられた方が多い傾向があります。対人業務やコーディネーション業務は自分には向いていないけれど、治験コーディネーター(CRC)の経験を活かして同じ業界で働き続けたい方は、データマネジメント(DM)や安全性情報担当者(PV)への転職を検討しましょう。

■被験者募集(ペイシェントリクルート)
転職難易度:★★★ 年収:★★★ 年齢:30~40歳まで 場所:主に東京

従来は治験を実施する医療施設ごとに、院内にポスターを掲示したり、医局での協力依頼のための説明会を行って被験者をリクルートする方法が主流でした。

しかし、インターネットの発達により、施設単位ではなく全国の患者様を対象として被験者候補の抽出を行うeリクルートの市場が拡大するにつれ、被験者募集を専門に行う被験者募集(ペイシェントリクルート)へと転職される方が見られるようになってきました。医師や患者様に特化したSNSや医療のポータルサイトを使用し、被験者募集広告の作成から治験参加希望者の問い合わせ対応までを行う場合が多いです。

■治験関連のコールセンターのオペレーター
転職難易度:★★ 年収:★★ 年齢:40~50歳まで 場所:主に東京

治験へ参加を希望される方のスクリーニングや、被験者のサポートなどを電話のみで対応するのがコールセンターのオペレーターです。被験者募集(ペイシェントリクルート)を兼ねる場合もあります。治験コーディネーター(CRC)の被験者スクリーニングや被験者対応の経験をそのまま活かすことができます。

コールセンターによっては夜勤や土日出勤が必要になる場合がありますので、事前に確認しておきましょう。また、好きな時間だけ働くことができるパートや派遣での雇用も多いです。動き回ることがなく適度に会話が発生するため、体力に自信がない方や、入力業務だけではストレスがたまってしまう方にお勧めです。

■病院の事務
医療事務より医師事務作業補助を選ばれる方が多いです。

■製薬企業や医療品卸の事務や受付
医療の知識を活かせます。派遣での雇用が多いです。

■福祉施設での高齢者や児童のサポートなど
色々な患者様と接してきた経験を活かせます。非常勤での雇用が多いです。

■各種の接客販売
対人スキルを活かしてアパレルの接客販売や、おしゃれな喫茶店で働かれる方もいらっしゃいます。


------転職される方がとても少ない------

■医療情報担当者(MR)
転職難易度:★★★★ 年収:★★★★★ 年齢:30歳まで 場所:東京大阪

CRA(臨床開発モニター)が開発した薬を普及させる役割を担っているのがMR(医薬情報担当者)です。周りから「あなたは営業が向いているよ」とよく言われる人は医療情報担当者(MR)へキャリアチェンジすることを検討されても良いでしょう。

医療情報担当者(MR)の目的は多くの存在するライバル製品のなかで自社製品の売上やシェアを拡大することですから、目標を達成するためは医師へ積極的に営業を行う必要があります。SMOなどの営業/渉外(製薬会社担当/病院担当)業務より高いストレス耐性やシビアな交渉力が求められると言えるでしょう。また、医療情報担当者(MR)からは「移動の間に喫茶店で空いた時間をつぶしている」という声がよく聞かれますので、車の運転が好きでサボることが苦にならない性格であることも大事です。定期的に全国転勤がある場合も見られますので事前に確認しておきましょう。

医療情報担当者(MR)は全職種の中でも年収・給料の高さがトップレベルに位置づけされます。そのため、営業適性があり、とにかく高い年収を狙いたい方は検討されても良いでしょう。

■治験薬管理者(IP ADMIN)
転職難易度:★★★ 年収:★★★ 年齢:40~50歳まで 場所:全国

治験薬の使用状況を記録し、受領から返却・回収までを管理します。治験薬管理者になれるのは実質的に薬剤師のみとなっています。


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