残業代がでない会社は怪しいでしょうか？

ほとんどの病院はサービス残業を除けば、残業した分だけ給与が増えます。

しかし、一部のSMOは固定残業代や、みなし労働時間制を取り入れており、残業しても給与が増えない場合があります。固定残業代やみなし労働時間制の詳細については、以下を参考にしてください。

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（固定残業代とは？）
https://crc-bank.com/crcnoqa#qa48
（みなし労働時間制（裁量労働制、事業場外みなし労働時間制など）とは？）

一部のSMOが固定残業代やみなし労働時間制を取り入れている理由は、「CRC（治験コーディネーター）は一人で施設へ訪問することがあり、労働時間を管理することが難しいから」と考えているからです。


固定残業代はノイエスなどが導入しています。残業が少なくても給与が減らないため、安定した収入が重要になる一人暮らしの方にとって嬉しい制度です。

また、効率的に仕事をこなせば、給与はそのままに残業時間だけを減らせます。「こなしている仕事量は同じにも関わらず、ダラダラと仕事をしている人のほうが給料が多くて、効率よく仕事をこなして定時で帰る私のほうが給与が低いのは変だ」などの不満がある方にも、適した給与制度だと言えます。


みなし労働時間制はシミックヘルスケア・インスティテュートなどが導入しています。仕事を早く終わらせて早く帰っても給与が減らないため、仕事の手際の良いベテランの方にとって嬉しい制度です。

効率的に仕事をこなせば、給与は減らさずに仕事の時間だけを減らすことができ、「夕方前に帰っても給与は同じ」という、夢のような制度です。


しかし、両制度にはデメリットもございます。

固定残業代は残業時間が長くても、固定残業代の範囲内であれば残業代は増えませんので、残業時間が長い人ほど不満がたまりやすくなります。また、固定残業代の範囲内で、残業が多くなりやすいとも言われています。

みなし労働時間制は、仕事時間が長い人も短い人も給与が同じですから、仕事時間が長い人ほど不満がたまりやすくなります。また、残業という概念が希薄なため、労働時間が長くなりやすいとも言われています。


一般的には、残業した分だけ給与が増える給与制度ほうが不公平感が少ないと言われています。また、固定残業代やみなし労働時間制は、一見すると給与が高く見えることや、固定残業時間を超えても残業代を支払わない企業があったことから、悪いイメージを持つ人もいます。

しかし、効率よく仕事をこなせる方や、給与が変動することを避けたい人にとっては、固定残業代やみなし労働時間制のほうが働きやすい可能性がございます。

両方の制度のメリット・デメリットを知ったうえで、ご自身に適した応募先を選びたいです。

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残業はどれくらいあるの？

残業代が支給される会社と支給されない会社があるとのことですが、これは労働基準法という法律に深く関わってきます。詳しく説明していきます。

残業代の基本原則

日本の労働基準法では、原則として、法定労働時間（1日8時間、週40時間）を超えて労働させた場合、会社は従業員に残業代（割増賃金）を支払う義務があります。これは、正社員、契約社員、アルバイトなど、雇用形態に関わらず適用されます。

つまり、「残業代が出ない」というのは、本来は違法行為となる可能性が高いのです。

残業代が支給されないケース

しかし、実際には残業代が支給されないケースも存在します。これは、主に以下の理由によるものです。

◆ 管理監督者: 労働基準法で定められた「管理監督者」に該当する場合、残業代は支払われません。ただし、「管理監督者」は、単に役職名が管理職であるというだけではなく、経営者と一体的な立場で仕事をしているなど、明確な定義があります。一般的に、部下を持たない役職者や、業務の裁量権が少ない管理職は「管理監督者」には該当しません。
◆ 裁量労働制: 業務の性質上、労働時間管理が難しい職種（例：研究職、一部の専門職など）では、裁量労働制が適用される場合があります。この場合、あらかじめ定められた時間労働したものとみなされ、実際の労働時間に関わらず一定の賃金が支払われます。しかし、裁量労働制を適用するには、労使協定の締結や労働基準監督署への届け出が必要です。
◆ 固定残業代（みなし残業代）: 会社によっては、基本給にあらかじめ一定時間分の残業代を含めて支給する「固定残業代」制度を採用している場合があります。この場合、あらかじめ設定された時間を超える残業をした場合は、追加で残業代が支払われる必要があります。しかし、固定残業代制度の運用が適切でない場合、未払い残業代が発生する可能性があります。
◆ 違法な運用: 上記のいずれにも該当しないにもかかわらず、残業代を支払わない会社は、労働基準法違反となります。

CRCの残業代事情

CRCの残業代については、勤務する企業（SMO、製薬会社、医療機関など）や、担当する治験の状況によって異なります。

◆ SMO: SMOは比較的残業が多い傾向にあり、残業代がきちんと支給されるかどうかが重要なポイントとなります。固定残業代制度を採用している企業も多いですが、その運用状況をよく確認する必要があります。
◆ 医療機関: 医療機関勤務のCRCは、病院の状況によって残業時間に差があります。

残業代が出ない会社は怪しいか？

上記の説明からわかるように、「残業代が出ない」という状況は、法的に問題がある場合が多いです。特に、管理監督者や裁量労働制の適用、固定残業代制度の適切な運用といった正当な理由がないにもかかわらず残業代が支払われない場合は、その会社は「怪しい」と言わざるを得ません。

そのような会社では、労働環境が悪く、従業員の権利が守られていない可能性が高いです。

CRCへの転職における注意点

CRCへの転職を検討する際には、以下の点に注意しましょう。

◆ 労働条件の確認: 求人情報や面接で、残業の有無、残業代の支給について必ず確認しましょう。固定残業代制度の場合は、何時間分の残業代が含まれているのか、超過分はどのように支払われるのかを明確に確認することが重要です。
◆ 企業の評判の確認: インターネットの口コミサイトや転職サイトなどで、企業の評判や労働環境について調べてみましょう。
◆ 労働基準監督署への相談: もし、現在勤務している会社で残業代が不当に支払われていないと感じる場合は、労働基準監督署に相談することも検討しましょう。

まとめ

残業代は、労働者の正当な権利です。残業代が支払われない会社は、労働基準法違反の可能性が高く、注意が必要です。CRCへの転職を検討する際には、労働条件をしっかりと確認し、安心して働ける環境を選ぶようにしましょう。