看護や薬学に関係ない学部卒でもCRCになれるのでし...

看護や薬学部以外の学部卒でもCRA/CRCになる可能性はあります。ただし、看護師、薬剤師、臨床検査技師などの医療系資格保有者と比べると、若干ハードルが高くなることは事実です。

なぜ医療系資格保有者が多いのか

CRA/CRCの業務は、治験という医療行為に関わるため、医学・薬学に関する専門知識が求められます。そのため、看護師、薬剤師、臨床検査技師などの医療系資格保有者は、これらの知識を既に持っているため、採用されやすい傾向にあります。

看護・薬学以外の学部卒がCRA/CRCになるためのポイント

看護・薬学以外の学部卒がCRA/CRCを目指す場合、以下の点を意識することで、採用の可能性を高めることができます。

◆ 理系学部であれば有利: 生物学、化学、薬学、工学（生物工学など）などの理系学部出身であれば、医学・薬学の基礎知識があるとみなされ、有利に働く可能性があります。特に生物系、農学系、化学系はCRC/CRAへの道が開けています。電気・電子・機械工学や情報システム系は難しい場合が多いです。
◆ 医療系科目の履修: 大学で医療系の科目を履修していることは、医学・薬学への関心や基礎知識を示す材料となります。積極的に履修することをおすすめします。
◆ 関連資格の取得: 必須ではありませんが、CRC認定資格や英語系の資格（TOEICなど）を取得することで、知識やスキルを客観的に証明することができます。
◆ 治験関連の知識を学ぶ: GCP（医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令）や治験の流れ、医薬品開発に関する知識などを自主的に学ぶことで、選考時にアピールすることができます。
◆ 製薬業界・CRO・SMOへのインターンシップ: 製薬会社、CRO（医薬品開発業務受託機関）、SMO（治験施設支援機関）などでインターンシップに参加することで、業界の理解を深め、実務経験を積むことができます。
◆ コミュニケーション能力・PCスキル: CRA/CRCは、医師、看護師、製薬会社担当者など、様々な人とコミュニケーションを取る機会が多いため、高いコミュニケーション能力が求められます。また、データ管理や資料作成などでPCスキルも必要となります。
◆ 卒業後すぐに就職するのは難しい場合が多い: 大卒後すぐにCRA/CRCとして就職するのは、未経験という点で難しい場合が多いです。まずは、治験関連の企業でアシスタント業務や事務職として経験を積む、または、臨床経験を積むために医療機関で働くなどのキャリアパスを検討することをおすすめします。

具体的なキャリアパス例

看護・薬学以外の学部卒からCRA/CRCを目指す場合の具体的なキャリアパス例としては、以下のようなものが考えられます。

1. 大学卒業後、治験関連企業（CRO/SMOなど）の事務職やアシスタント職として就職: 治験業界の経験を積みながら、CRC/CRAに必要な知識やスキルを身につけます。その後、社内異動や転職でCRC/CRAを目指します。
   
2. 大学卒業後、医療機関（病院など）で臨床経験を積む: 看護助手や医療事務などとして働きながら、医療現場の知識や患者さんとのコミュニケーション能力を養います。その後、CRCを目指します。
   
3. 大学院に進学し、薬学、生物学、統計学などを専攻: より専門的な知識を身につけることで、CRAへの道が開ける可能性があります。
   

まとめ

看護・薬学以外の学部卒でもCRA/CRCになることは可能ですが、努力が必要です。大学在学中から、医療系科目の履修、関連資格の取得、治験関連の勉強、インターンシップなどを通して、知識やスキルを身につけていくことが大切です。